醍醐の泡 720ml

千年以上前、鎌倉・室町の時代に生まれた醸造法「菩提もと」。
その知恵をいまに受け継ぎ、寺田本家が再現したのが「醍醐のしずく」でした。
そこからさらにもう一歩踏み込み、泡という新しい表情を纏わせたのが、この《醍醐の泡》。

瓶の中で静かに息づく酵母が、発酵を続けながら生み出す微発泡。
口に含むと、麹由来のまろやかな甘みと、乳酸菌の心地よい酸味が溶け合い、
やわらかな泡のタッチが重なることで、まるで夏の庭先でひとしきり風鈴が鳴り響くような涼やかさを感じさせてくれます。

割り水やろ過を行わず、一仕込みごとに瓶詰めされるため、
季節や仕込みごとに味わいの輪郭や発泡の強さが変わる一期一会の酒。
自然発酵がもたらす“生きたお酒”ならではの多彩な表情が、飲む人の感覚をやさしく刺激します。

ペアリングには、酸味や泡のニュアンスを活かして。
例えば、塩で味わう枝豆や、柑橘を絞った焼き野菜、
あるいは山羊チーズをのせたクラッカーのような軽やかな前菜がよく合います。
休日の午後、仲間と集まるテーブルに置けば、乾杯の瞬間から会話を明るく弾ませてくれるでしょう。

開栓の際は、ゆっくりと息を合わせるように。
瓶の中に閉じ込められた自然の力を感じながら、泡立ちの余韻に耳を澄ませてみてください。
古の知恵と、いまを生きる感性が交差する一本。きっと、次の一杯が待ち遠しくなるはずです。