神雷　 秋上がり 生もと純米酒 720ml

広島県神石高原町に蔵を構える三輪酒造の創業は享保元年1716年。

300年以上の歴史を重ねてきた蔵元です。
広島の酒造りといえば軟水を使ったやわらかな酒が主流ですが
神雷は少し違います。中国山脈から流れる硬水と軟水を
その時々に応じて織り合わせ
まるで音楽家が低音と高音を掛け合わせて
ひとつの旋律をつくるように土地の響きを酒に映し出しています。

今回の「神雷 秋上がり 生もと純米酒」は
江戸時代に確立された生もと仕込みによる一本。
蔵に棲みつく天然の乳酸菌や酵母が仕込みに寄り添い
自然の営みに委ねる造りは蔵そのものが呼吸しているかのよう。
半年余りの熟成を経て、味わいは落ち着きを増し
まろやかな旨味と奥行きをまといました。

香りを果物にたとえるなら、蜜を含んだ洋梨や熟した林檎のよう。
口に含めばなめらかな甘みが広がり
すぐに爽やかな酸が輪郭を整えます。
余韻にはほんのりとした渋みが残り
秋風が頬をかすめるような清々しさを感じさせます。

鶏の照り焼きやきのこのバターソテー
洋食ならデミグラスソースのハンバーグ。
休日のブランチには、チーズトーストやラタトゥイユもよく似合います。
酸と旨味が料理の厚みを引き立て
休日に家族と囲む夕食に。
秋の午後、窓辺で風を感じながらの食卓に。
仕事帰りに用意した一皿とともに。

「神雷 秋上がり 生もと純米酒」は
蔵に息づく菌と、人の技と、300年の歴史が重なって生まれた秋酒です。
盃を口に運ぶたび風土と時間の記憶を分かち合える一杯を
どうぞゆっくりと味わってください。