睡龍 純米 生詰 720ml

奈良県久保本家酒造が手がける「睡龍 純米 生詰」
盃に注げば、淡い琥珀を思わせるやわらかな光沢が揺れ
麹由来の栗や糖蜜を連想させる優しい香りが
ふんわりと立ちのぼります。
落ち着きながら奥行きのあるその香りは
秋の夕暮れに木々の実が色づく瞬間を思わせ
季節の深まりをそっと伝えてくれるようです。

口に含めば、とろみを帯びた丸みが広がり
甘みがアクセントとなって酸がきりりと調和をもたらします。
熟成の余韻は心地よく、静かに、するりと消えていく。
冷やせば端正で凛とした顔立ちを見せ
燗にすれば50度前後で枯れた旨味と
甘やかな柔らかさがじんわりと立ち上がり、秋の夜に寄り添ってくれます。

晩酌には「焼き茄子のお浸し」。
甘みと香ばしさを酒の旨味がやさしく受け止め
燗にすれば一層馴染む。
休日の小鉢に「しめじと舞茸の胡麻和え」。
森の香りと酒の丸みが重なり、口中に秋の余韻を残す。

「睡龍 純米 生詰」は、普段の食卓にすっと馴染む一本です。
秋の味覚とともに味わえば、酒そのものが季節の語り部となり
気づけば食卓が物語の風景へと変わっていく。
そんな余韻を静かに残してくれるお酒です。