BARヨー子 ヤマソーヴィニオン 720ml

鳥海山麓の小さな山小屋で営まれるBAR「ヨー子」。
扉を開けると、森の奥から運ばれてきたような濃い香りがひと筋。
ママのモモ子いわく――
「今夜の主役は、月山育ちのヤマソーヴィニオン。
濃厚でスパイスの気配、ちょっと野性的で、でも可愛げがあるの」。
レモンの相棒が合図を送るみたいに、味わいの方向がすっと定まる。
そこにそっと純米大吟醸で香りづけ。
グラスの中で、ぶどうと米が静かに握手を交わします。

使っているのは、山形県月山で実った果汁を贅沢に52％。
口にふくむと黒ぶどうを思わせる濃い果実味がまず広がり、
ほどよい酸とやさしいタンニンが輪郭を描いて、
最後に、森の木陰みたいな深いコクが静かに残る。
重たいのに重くない、芯が強いのに近づきやすい。
そんな“野生の礼儀”みたいなバランスが、この一本の魅力です。

飲み方はロックがおすすめ。
氷が少し溶けるたび、甘みとスパイスの比率がほどけ、
表情がゆっくりと移ろいます。ソーダで割ればベリーの香りが弾み、
レモンスライスをひと欠片――BAR「ヨー子」直伝の小さな魔法。

あわせるのは、秋の夜の食卓に。
焼いた無花果にチーズを添えて、
少し冷えたグラスで一口。
野性味ある果実の力強さが、食卓の灯りと溶け合い、
どこか懐かしい温もりを運んでくれます。

仕事帰り、コートを椅子に預けて氷を二つ。
週末の遅いブランチには、陽の差すテーブルで薄めのロックを。
誰かと語る夜にも、ひとりで音楽に浸る時間にも、
このリキュールは“日常のドラマ”をそっと濃くしてくれる。

――森の香りを閉じ込めた、やさしい夜の贈りもの。
「BARヨー子 ヤマソーヴィニオン」
みなさまの手の中で、静かに、やわらかく灯ります。