Rosato 2024 Bis! Ripasso 750ml

グラスの中で、音のないアンコールがはじまる。
「Rosato 2015」から９年。
たくさんの“もう一度”という声に応えて生まれたのが、こちらの〈Bis〉です。

ロザリオビアンコ、ネオマスカット、スチューベン。
陽の光をたっぷり含んだ山形・南陽の果実たちに、
マスカット・ベーリーAの搾りかすを再び浸す──リパッソという名の小さな奇跡。
発酵の記憶が重なり合い、軽やかでいて奥行きのある香りが立ちのぼります。

ひと口ふくむと、グアバや洋梨のやさしい甘みがひろがり、
レモンピールのほのかな苦みがその輪郭を引き締める。
微かに舌をくすぐるピリッとしたガス感は、
まるで陽射しの中に漂う風のように、心地よくワインを前へと運びます。
その余韻には、香草を思わせる透明なスパイスの気配が残り、
飲むたびに季節が少しずつ深まっていくような錯覚を覚えます。

合わせたいのは、特別ではないけれど“すこし上等な休日”の食卓。
スパイスの香るチキンカレー、ハーブでマリネした川魚のソテー、
野菜のフリットや、トマトを添えたカプレーゼ。
青空の下のランチタイムにも、夕暮れのテラスにもよく似合う。
飲み手それぞれの日常に、ひとつの光を落としてくれるワインです。

Rosato 2024 Bis。
それは“もう一度”という言葉のやさしさそのもの。
過ぎた時間を懐かしむのではなく、
いま、この瞬間の心地よさをそっと讃えるためのグラスです。